早朝に釘と鯨が妬んでる
私は臭くあるべし、などと
拒絶あふれる待合室で
完了と改行のあわい膿んでいる
菊は花、という気分で蟻つぶし
生粋の他性としての木々が立ち
赤子の手ひねりもぎとり桂むき
マッキントッシュ 冬、保存せり
持て余す馬の目の襞ぬるい風
ホスピスで衣擦れの音かき集め
孤独って透明な火のことですか
謝罪詩にかすかに宿るヤブツバキ
漆盆川に放れば憂国紀
石化した三半規管拾い春
葉桜を散らしたろ紙が自律する
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